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2018年12月卒業生対談:イスラエルトリップとこれから

学生主導のイスラエル・トリップ

あと思い出としては、イスラエルトリップ。IEにはイスラエルから毎Intakeそれぞれ4~5人くらい来ていて、イスラエル行きたいんだよねってことあるごとに話をしてたら、ちゃんと企画してくれて。

1週間、こういう会社に行って、こういうパネルやって、こんなのやりたいんだけど。っていうのが、回ってくるようになって。すぐ登録して。

 


じゃあ、学生が企画した?


そうです。そのトリップを企画してくれて、且つ、Immersion Weekと時期が重なったので単位も取れるように。


普通の選択科目と同じように認定されて、10単位くれるようになった。


本当に良かったですね。単にワイワイ遊んでくる感じじゃなくて、現地のスタートアップとかロボティクスの会社に行ったり。

あとはイスラエル人を知ろうというところにもフォーカスして、軍隊の出身者が、どうして軍隊の経験とネットワークが繋がっていくのかみたいな話をしてくれたりとか。

パネルセッションではイスラエル人起業家、VC、弁護士が、質問を受けてくれて。

 

あとはインテルのR&Dセンター。アメリカ本国以外にある最大のR &Dセンターらしいんですけど、そこに連れてってくれて。そこで働いている敬虔なユダヤ教徒の女性が、家庭と働くことについて話をしてくれて。独自の生活を守りながらここで働くとは、どういうことなのか。旦那さんは黒い帽子かぶってヒゲを伸ばして、1日中勉強しかしてちゃいけないっていう、正統派ユダヤ教徒なんです。だから彼女が家庭を全部支えるためテックの会社で働いてて、っていう話。質問にもフランクに答えてくれて。

最後は、死海に行って。みんなでプカプカ浮いて写真撮って。

いい内容だったし。学びが多かったです。

 


懐かしいな。僕は、社費生として行って、大企業がどうやってイノベーションのエコスシステムを作れるのか、っていうのを注目して見てたんです。

一つは、兵役制度。ユダヤ人の繋がりは強い。イスラエルの場合は、兵役時にプログラミングとかしっかり学んでいくっていうのがすごいと。ただ、日本人の繋がりもある意味強いと思うんで、何らかの制度体制を敷けばうまく機能するんじゃないかと思いました。

 

あと、オープンイノベーション。大企業が、自分たちの会社ではしがらみがあってできないことを外部と一緒にやれるもの。そういう既存ビジネスのステイクホルダーに関係なく何かを作ってっていうところの仕組みをしなきゃいけない。それが今の日本の大企業でもうまく受け入れられる仕組みだなと。実際に、色んな会社がすでにやってますしね。

 


そうですね。現地に行かないとわからない旬の情報が手に入って。

軍隊から出た人が現地に自分で会社を作って売って、みたいなのが定着してたところだけど、最近はイスラエル人が優秀だっていう話がですぎちゃってお金がどんどん集まってくる。

あとは、大きな会社が、R &Dセンターを作ってそこに優秀な人を囲い込んでしまう。最近はスタートアップが減って来てるとか。

 

あとは、あっちゃん(森さん)が、IEの卒業生のVCの人にアポイントメントをとってくれて一緒に行ったんですけど、彼も、エンジニアの確保がいかに大変かっていう話をしてくれて。

 


日本と比べた時にどのくらい進んでるのか、比較対象になったところは多いかもしれないですね。

イスラエルはスタートアップに関しては、日本より3周位先に周ってるし、カルチャーもマインドも、全然日本と違う。

本当に全然違うんだなとか身を持って体験する良い場になりましたね。

 

 

 


1年の収穫

1年通じて、一番得たものを教えてもらえますか?


自分の根本的なことは、全然変わってない。ただ、自分が何をしたいのかとか、人と比べた時にどういうところが、得意なのか、苦手なのか。体験の中から改めて感じるすごくいい機会になったなと思っていて。

向こう行った時には、海外就職、グローバル企業、いろんな選択肢を持って行ったんだけど。いざ、行ってみると自分が何が好きとかあるし。

 

ビジネススクールってすごく、大企業の幹部になるための素養に恵まれた人っていうのが、たくさんいるんだなっていうのが、わかって。プレゼンベラベラできるし。資料作成、サクサクできるし。目の前の仕事をとにかく可能な限り高い品質でやるみたいな。そういう人が、世の中たくさんいるんだなってことがわかって、この人達と勝負するのは、自分はやらない方がいいなと。

 

だから、自分の進路は違うところでやってこうみたいなのが、わかったってことですかね。

自分は、こういう方向でやってこうみたいなものが見えてきて、今は、なるべく自分でビジネス立ち上げてやってく。そうでなくとも、すごく小さな組織のゼロイチのところを他の人と一緒にやるっていうところを改めて自分の進路にしようって決めて動くようになった。

 

そういう見極めの体験ができたところが、良かったかなと思っています。

 


僕は、2つで。1つは市川さんと一緒です。自己認識を深めたという点。そして、僕なりのスタイルっていうのも。

 

高校時代の友人が、井の中の蛙っていう意味で、「A社のまきお」っていう言い方を昔よくしていたんです。A社の中だったら、すごいかもしれないけど、他に出てみたら違うという意味で。トップスクールに行って、僕もマネジメントスキルとか、グローバルリーダーシップとか学ぼうと思ってやっては来ましたけど、結局、地のところは、自分の好きなことをやるっていう。面白いことをやりたいとか、人を笑わせたいとか。人を楽しませたいとか。料理作ったり。美味しいもの提供したり。コスプレして、人と一緒にワイワイ騒いだり。とにかくそういうことが好きで、それを通じて周囲とのコミュニケーションやリーダーシップの形になって行く。

実際にそれが、Don Buriって形で一つのポイントになりました。

 

入学前には考えてなかったものですけど、こちらに来て問題だと感じたことをDon Buriのアイディアにして、そこにJapanese Pop Cultureを追加して価値になって他から認識されるようになって。紆余曲折はもちろん、評価されないこともあったんですけど。

正直、日本人からしたら、そんなの日本だったら当たり前っていうことかもしれないですけど、こっちでは普通じゃないんですよ。

 

あと、やり抜いたことでついてきて協力してくれる人がたくさんできた。そういうことを通じて、僕のスタイル、「やりたいことをとことんやる力」と「その情熱や信念で周りを巻き込める」というところがはっきりと自己認識できました。海外でも自分の得意なところは通用するし、そこが自身の強みだとわかりました。

 

もう一つ、良かったのは、日本人同期。彼らは、座学も大好きでよく勉強していて、ロジカルシンキングを得意としている。加えて、行動力もあって知的好奇心で勉強していくことが自然とできるみたいな。皆エネルギッシュだし。情報の取り方、勉強の仕方、自己研鑽方法など、色んな点でこれまでに出会ったことのない人たちでした。そういう人たちとIEで知り合いになれたこと。

良い大学出て、会社から与えられたことの中で自己成長みたいなものができれば良いかな、っていう人達じゃない。この人たちとつながっていると僕も刺激を受けるし一生の宝だなって。

この2つが、得たものですね。

 


3つあって、一つ目は最近言われるグローバル人材への理解と、最新のビジネストレンドをMBAに行くことによって得られること。二つ目は、自己認識ですね。さっき、まきおさん言ってくれたみたいに自分がどういう位置にいるのかな、どこが強みでどこが弱みなのかが客観的に分かるところ。3つ目は、人生長いうちに1年間くらい色んな経験して遊ぶ、人生のスパイスみたいなところですね。

 

一つ目のグローバル人材と、最新のビシネストレンドなんですけど、色んな教授が最先端のトレンドを汲んだ授業やったりする中で、その人たちからの教えを直接乞うっていうのは、MBAに来ないとできないことで。

確かに、日本にいてカンファレスとか出ればトレンドとかわかることかもしれないんですけど、そういう人たちと直接やり取りし、質問するのはMBAならでは。いつか陳腐化するかもしれないんですけどビジネスのトレンドを知るっていうのは、すごく大きなことだと自分は思います。

 

あとは同期からの学びだったりだとか。本当に優秀な人っていうのは、どういう意味で優秀なのか。勉強ができるのか、他人を巻き込む力が強いのか、誰にもない特性があるのか、とか。色んな視点があると思うので、それを座学で学んだり普段の生活、課外活動で学んだりっていうところは、MBAでしか得られない経験で。選ばれた人たちが、1年という時間を投資して勉強、課外活動に尽力するエネルギーから生まれるもの、得られるものは甚大だなと。ただ、勉強すればMBAなんていらないっていう人もたくさんいると思う。

 

でも学業以外の面でのやりとりは、ビジネススクールに行かないとわからないことだったりすると思う。学校のクラスだったり、グループワークだったり、毎日のやりとりだったり、どうやって上手い事話し持って行くのかなとか、人を巻き込み方だったり、普段の生活でどうやっていい印象を与えられるのか。そういったやりとりを通じて、周りから学習し、自分を再認識できるっていうのは、非常に大きかったと思います。

 

ずっと新卒で出て働いてそのまま定年迎えて、人生終わるっていうのはなんかちょっと悲しい気もするので、MBAに行くと色んな世界中の友達に出会えるし。日本にいたらあんまり繋がりがないような人たちとも繋がりがあえるし、人生のスパイスっていうか。

楽しみを加える意味でも僕は、良かったかなと思います。世界中に友達できるっていうのが、純粋に楽しいことだと思う。

この3つが、主にMBAを通じて得られたことかなと思います。

 


あと、日本人だけ見てもすごく幅のあるネットワークができた。僕、個人的には、新卒就職をしていないので、新卒の同期っていうのがいなくて。だから、そういうのに憧れてたんです。ここで遂に7人の素晴らしい同級生ができて。

 

毎日、気軽なことから、深刻な話まで、ライングループに投げては話をするっていう、そういう関係の友人たちが、ちょうど良い数できた。且つ、自分と全然バックグラウンドが違う人々だけれども、そういう共通したものを持ってる。そこは、本当に大事な財産かなと思います。

 

 

 


MBA卒業、そしてこれから

最後にこれからについて教えてください。


僕は、会社に戻ることになってます。あと、留学でやってきたことも、起業への思いも、私のやりたいこと・キャリアへの考え方も、すべて、会社の人事部と所属部署に報告してます。僕、辞めたいと思ってるとかも・笑。ここが自分の本拠地じゃないと思ってるとか。

 

でも、僕がなぜ、この会社が好きで固執しているかっていうと、人が良いとか、そういうところ。人事に言ってるのが、副業はやりたくて、副業規定を変えたいんですよね。それには、制度を作る側じゃなくて社員の声として変えていかないと。社員がこういうことしてる。それを応援しようという会社の仕組みとか、ワークライフバランスの一環みたいな形にしたいので。

 

Don Buriへの投資は、投資家さんにもう一度プレゼンするという話になっているので、それをネタにしながら副業規定を変える。人事もOKな方向で動いてくれています。

僕自身ももう一個やりたいことがあるので、日本でも会社を作る。これが、目下やりたいことです。

 


僕は、自分でやりたいっていうのずっと言って来てるので、それを引き続きやっていく。

 

今日、一眼レフなんで持って来てるかというと、銀座にシェフのワーキングスペースっていうのができて。そこに僕の友達のシェフが入居するんですよ、1月から。その彼の僕の事業の第一弾として、彼のプロデュースとブランディングを一緒にやろうってなって。彼が、お肉を仕入れている神奈川の店に一緒に行って、そこの料理の写真とかを撮って素材として使おうと。そういう色々なタネをまいて、これだったら頑張れるなっていうのをStartup Labの経験通じてやってこうかなって感じですね。

 


今、就活中なんで、まずは仕事ゲットっていうのが当然の目標になるかなと思います。

 

ただ、起業したいという思いがまだあるので。今度は、一人でやるんじゃなくてチーム作ってスケールとインパクトが出るような事業がしたい。もちろん仕事を探しつつ。その仕事も今後成長する産業で働いてから、また自分のビジネスをやりたいです。

 

で、同時に夏のインターンやってた関係で本書こうっていう話があって、VCの本をチョコチョコ書いてます。中山さんっていう、今ブラジルで働いている卒業生の方と、VC業界のまとめがあるので、それを本に纏めて出そうかと。ダメだったら自費出版で出そうかなっていう話を進めてます。

 


 

それぞれのキャリアへの考え方や思いをもってMBA受験に挑戦し、プログラムを無事終了したIE卒業生の今後の活躍に期待しています!